介護福祉士試験対策のポイント

生活支援技術について

生活支援技術の科目の特徴

 

「生活支援技術」の科目は、学習難易度はそれほど難しくありませんし、
難解な内容もあまりありません。
しかし、学習内容量がとても多いです。

 

また、介護福祉士として働く上で、必要最低限求められる知識や技術がこの科目に詰まっています。

 

生活支援技術の科目の試験対策

 

生活支援技術の科目は、学習内容量がとても多く、
試験でも20問出題されます。
そして、短文事例問題も、他の科目に比べると数多く出題される可能性があります。

 

生活支援技術の科目の試験では、各項目がまんべんなく出題される可能性がありますが、
試験での出題難易度はそれほど高くありません。
ですから、多くの受験生がこの科目で得点を稼ぎます。
一問でも多く得点できるように勉強しましょう。

 

勉強の方法は、「テキストを読む」→「練習・予想問題を解く」
→「間違えた箇所を解説やテキストで確認する」ということを繰り返し行うとよいでしょう。

 

<生活支援技術の学習範囲と主な学習内容>

 

生活支援

 

生活支援では、「生活の理解」や「生活支援の考え方」について勉強します。

 

自立に向けた居住環境の整備

 

自立に向けた居住環境の整備では、「居住環境のアセスメント」について学びます。
介護保険の住宅改修に注目し、しっかり勉強しましょう。

 

自立に向けた身支度の介護

 

自立に向けた身支度の介護では、「身支度の意義と目的」、
「利用者の状態に応じた身支度の介助」について学びます。
具体的には、口腔ケアや着脱介助などについて勉強します。

 

自立に向けた移動の介護

 

自立に向けた移動の介護では、「移動の意義と目的」、「利用者の状態に応じた移動介助」について学びます。
車いすの移動介助や体位変換などについて勉強しましょう。

 

自立に向けた食事の介護

 

自立に向けた食事の介護では、「食事の意義と目的」、
「利用者の状態に応じた食事介助」を勉強します。

 

自立に向けた排泄の介護

 

自立に向けた排泄の介護では、「排泄の自立に向けた工夫」、
「利用者の状態に応じた排泄介助」を勉強します。
排泄の自立に向けた介護方法を理解し、
ポータブルトイレの活用や定期的なトイレ誘導などについて勉強しましょう。

 

自立に向けた入浴・清潔保持の介護

 

自立に向けた入浴・清潔保持の介護では、「入浴・清潔保持の介助の技法」、
「利用者の状態に応じた入浴・清潔保持の介助」を勉強します。
入浴や清潔保持の介助方法の種類や留意点を理解し、
入浴、シャワー浴、全身正式、陰部洗浄、足浴や手浴、洗髪について勉強しましょう。

 

自立に向けた家事の介護

 

自立に向けた家事の介護では、「家事の種類とその介助方法」、
「利用者の状態に応じた家事支援」について勉強します。

 

自立に向けた睡眠の介護

 

自立に向けた睡眠の介護では、「安眠のための介護の工夫」、
「利用者の状態に応じた安眠への介助」を勉強します。

 

終末期の介護

 

終末期の介護では、「終末期における介護の意義、目的」や、
「臨終時の介護」、「グリーフケア」について学習します。

 

なお、自立に向けた居住環境の整備、自立に向けた身支度の介護、
自立に向けた移動の介護、自立に向けた食事の介護、自立に向けた入浴・清潔保持の介護、
自立に向けた排泄の介護、自立に向けた家事の介護、自立に向けた睡眠の介護、終末期の介護の9項目の学習範囲には、
「ICFの視点に基づくアセスメント」が含まれています。

 

褥瘡(じょくそう)の予防方法

 

褥瘡は、「床ズレ(とこずれ)ともいいます。
長時間一部分が圧迫されることによって起きる皮膚壊疽(ひふえそ)のことで、
骨が突出している部分に症状が起きやすくなります。

 

褥瘡を予防するためには、2時間おきに体位変換をすること、
マッサージをすること、皮膚の清拭をすることなどがあります。
また、褥瘡の予防には、エアマットレスを使用したり、円座を使用するなどの方法も有効です。

 

<褥瘡ができやすい部分>

 

・利用者が仰臥位(ぎょうがい/背臥位/仰向けになった姿勢)の場合

 

後頭部、肩甲骨部、仙骨部、脊柱部、肘頭部、踵骨部

 

・利用者が側臥位(そくがい/右、または左を向いて横になった姿勢)の場合

 

耳介部、肩、肘頭部、腸骨部、大転部、肘、外踝部(くるぶし)

 

睡眠の介護

 

高齢者は、「不眠」を訴えることが多くあります。

 

不眠の原因は、あらゆることが考えられますが、
「規則正しい生活ができているか」、「住居の居室は安眠できる室温であるか」、
「住居の居室は騒音はないか」など、状態に応じて臨機応変に援助する姿勢が大切です。

 

排泄の介護

 

利用者にとって、排泄を他人にゆだねることは、とても抵抗があります。
ですから、排泄の介護をする時には、
利用者の羞恥心やプライバシーに十分配慮することが大切です。

 

・おむつ使用の注意点

 

早期におむつを使用することは、利用者の自尊心を傷つけます。
また、排泄の自立の妨げになるので、安易に使用しないようにします。

 

おむつは、汚れたらすぐに取り替えます。
取り替える際は、皮膚の状態をよく観察します。

 

また、膀胱炎(ぼうこうえん)や、腎盂腎炎(じんうじんえん)などの
尿路感染症を起こしやすいので注意します。

問題例

介護保険の居宅介護住宅改修に関する問題で、問題集に以下のような問題がありました。

 

次の記述のうち、介護保険の居宅介護住宅改修費支給の対象とならないものを一つ選びなさい。

 

@ 浴室の床材を滑りにくい材質へ変更した。
A 引き戸を新設した。
B スロープを設置した。
C 和式便器から様式便器へ取り替えた。
D 移動用リフトを設置した。

正解「D」

 

@ 〇 浴室の材質をすべりにくい材質へ変更することは、居宅介護住宅改修費支給の対象範囲内です。
   ですから、@は、「〇」です。

 

A 〇 引き戸の新設は、居宅介護住宅改修費支給の対象範囲内です。
   ですから、@は、「〇」です。

 

B 〇 スロープの設置は、居宅介護住宅改修費支給の対象範囲内です。
   ですから、@は、「〇」です。

 

C 〇 和式便器から洋式便器への取替えは、居宅介護住宅改修費支給の対象範囲内です。
   ですから、@は、「〇」です。

 

D × 移動用リフトの設置は、居宅介護住宅改修費の支給対象外です。
   ですから、Dは、「×」です。

 

 

排泄の介護に関する問題が、問題集にありました。

排泄の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを一つ選びなさい。

 

@ ポータブルトイレを活用する場合は、高齢者でも簡単に持ち運びできるよう、
 できるだけ小型のものを選ぶ。

 

A 尿失禁については、医療的治療を行わなければならない。

 

B 寝たきりの高齢者に対して、摘便や浣腸を行うことは、便秘への予防に効果的である。

 

C トイレまでの移動が間に合わない利用者に対して、
 ポータブルトイレを活用することは、排泄の自立を図る有効な方法である。

 

D 高齢者に下痢が見られた場合には、水分摂取量を制限する。

正解「C」

 

@ × 利用者がポータブルトイレを活用する場合は、利用者の体型や障害の特徴にあったものを、
   利用者自身で選定できるように支援します。
   使用の際は、他人に見られないように工夫したり、においや音にも配慮するようにします。

 

A × 腹圧性尿失禁の場合は、医療的治療を必要としません。
   このように、全ての尿失禁について、必ず医療的治療を必要とするわけではありません。

 

B × 摘便や浣腸は、便秘の予防にはなりません。
   便秘の効果的な予防方法としては、「定期的な水分摂取」、「食物繊維の摂取」、
  「規則正しい食事」、「適度な運動」、「腹部マッサージ」などがあります。

 

C 〇 トイレまでの移動が間に合わない利用者に対して、排泄の自立を図るための有効な方法としては、
   「ポータブルトイレの活用」、「利用者の排泄間隔に合わせた定期的なトイレ誘導」、
   「トイレに近い部屋へ移る」などがあります。

 

D × 高齢者に下痢が見られた場合、水分摂取量を制限すると脱水症状を生じる危険性があります。
   ですから、高齢者に下痢が見られた場合は、水分を摂取するように促す必要があります。

 

* 腹圧性尿失禁とは

 

腹圧性尿失禁とは、せきやくしゃみ、笑う、走るなど、急に腹圧が高くなったときに尿が漏れてしまう状態です。
中高年の女性に頻度の高い病気で、膀胱や尿道の締りが悪くなる(尿道括約筋がゆるむ)ことによって起こります。
比較的、年齢の若い人に対しては、生活の質を高めるために本人の希望があれば治療する事もありますが、
必ずしも、治療を受けなければならないというものではありません。

 

住宅改修による扉の取替え

住宅介護住宅改修費の対象となる「扉の取替え」には、以下のようなものが含まれます。

 

・開き戸から引き戸、折り戸、アコーディオンカーテンなどへの変更
・ドアノブの変更
・戸庫の新設
・引き戸の新設  など

 

* 引き戸等への扉の取替えに合わせて、自動ドアとした場合は、
自動ドアの動力部分の費用相当額は、法に基づく保険給付の対象とはならないため、
動力部分の設置は支給の対象には含まれません。